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on the Road ~ jack Kerouac

こんにちは、山口です。
僕はその昔、よく海外放浪の旅に出ていました。そのころの目標は絵で生活する事。と、言うか何となく憧れていたんですね。アーティストに。しかし、それを死に物狂いでやっていた訳でもなく、やはり何となく旅をしていたんです。無論、そんな訳だから絵描きもなれてはいない訳です。
オンザロード.jpg
そんな時に読んでいたのが、ジャック・ケルアックの"on the Road"。
物語を簡単に説明すると、アメリカの若者があてもなく車で旅をしたり、酒を飲んだり、ジャズを聞いたり、騒いだり、恋をしたりする話。この小説は1950年代に発表され、アメリカの新しい感覚の若者たち(ビートジェネレーション)の聖書として今も語り継がれている物語。彼らの旅は何かの途上で何を志向しているかといえば、おそらく自由。そんな、物語に触発されて親友の高垣(享年30才)ともニューヨークからケープコットまで、意味も無く車を走らせたり、バハ・カリフォルニアの旅を計画したり(結局中止となったが)していました。その後も、ロバート・ハリスの"ワイルドサイドを歩け"にも触発され、バックパックの旅に出ていました。

最近"on the Road"新訳が出たので、久しぶりに読むことに。しかし、読み終わってみると感想は昔と少し違うものでした。若い頃信じていた自由が、自由であろうとすればするほど自由に縛られている...自由への解放というよりもむしろ自由に束縛されていっているように感じてしまいます。これって、年を取ったせい?もしかしたら、自由に背を向けて生きていたりするのか?今のオレ?...と、感じた事は昔とは違うけど、自由についてもう一度考える機会を与えてくれたきっかけとなりました。やはりこの本、僕にとってのバイブルのようです。