2011.10.05
木の神秘
こんばんは、脇です。
今日はしとしと雨降りの一日でしたね。
昨日は青山へ行ったので、気になっていた棚田康司展を覗いてきました。
日本古来の木彫り技法である、一本の木から頭部と胴体を彫出す「一木造り」で制作された立像たち。
木には生き物の持つすさまじさがあり、切ってからも呼吸をしている。
棚田さんは、木との対話を絶えず続けながら作業を進めていくそうです。
なめらかでやや艶がありながらも、骨や血を感じる質感。
今にも静かに動き出しそうなポーズ。
そして、なんとも美しく透き通るようなブルーグレーの瞳が圧倒的な存在感を放っていて、とても神秘的でした。古来より日本には神木や霊木といった考え方があり、木に命を見る日本人的な感覚を大切に制作されているようです。
先日の巨大な台風で、近くの呑川緑道の桜の木が何本かなぎ倒されました。
あの桜の木がねぇ...と嘆きにも似た驚きを感じてしまうのは、日本人ならではなのかもしれません。
棚田康司展は10月10日まで、青山スパイラルにて。