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ポラロイド

こんにちは、マネージャーの脇です。
仕事でポラロイドを使う事になり、久しぶりにフィルムを買いにいった。

デジタルカメラの普及によって、インスタントカメラの需要が減った為
2008年にポラロイド社はフィルム生産を中止し、アナログカメラ事業から撤退した。

ロモ・グラフィックにいたフロリアン・キャプス氏と、元ポラロイドのプロダクトマネージャーであるボスマン氏が、ポラロイド復活を目指してインポッシブル社を立ち上げた。そしてオランダにあるポラロイドの工場を10年リースで借り、中の機械を買い取った。

インポッシブル社はポラロイドフィルムの再生産をするのではなく、
新しいフィルムを1から作るのだ。
なぜならすでに材料の一部が入手不可能だから。
機械を買い取ったからといって、簡単に再生産できるわけではないらしい。
フィルム1パックごとに内蔵されている使い捨てバッテリーをどうするか、
というのが環境問題も含めて大変らしい。

インポッシブル社による新型のフィルムは、イルフォード社が一部の材料を供給しているそう。

日本のインポッシブル社は中目黒にある。
インポッシブル.jpg
ギャラリーには、新旧フィルムが並ぶ。
リパッケージングされたヴィンテージフィルムの箱からのぞく、青いパッケージとレインボーマークが懐かしい。
Pola.jpg
こちらはインポッシブル社による新フィルム。
PX.jpg
10年くらい前まで、オーディションの際にポラロイドカメラでモデルの顔写真と全身写真を撮るのは当たり前だった。
モデルが30人だろうが40人だろうが...である。
ポラロイドフィルムは1箱10枚入りで、当時も¥2,100くらいはしていたから、
デジタル時代の今となっては、なんて贅沢なことしてたんだろうかと思う。
あの頃は、写真を撮る、という行為そのものが今よりもっと特別だった気がする。

ポラロイドのシャッターをゆっくりと押す。
フィルムが1枚ガシャンと出てくる。
そして、ゆっくりと写真が浮かび上がってくる。
どんな風に写ったのだろう...とみんなに見守られながら。
時には両手で温められたり、は〜っと暖かい息をかけられたりしてね。

そんな待ち時間さえもポラロイドカメラの魅力のひとつだったと思える。